Sunny Keita



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10月6日(土) ヴィラヌフ宮殿

朝か昼か分からないような時間に起きる。
ユリアは仕事が昼から夜なので、比較的朝寝坊さんだ。
従って私のほうがユリアより早く起きる。

ユリアも目が覚めた。お互いに「おはよう」と言う。
ところが、次の彼女の台詞は、
「どうして自分であるものを食べないの?
子供じゃないんだから。そのくらい自分でやってよ。」
ときた。
よそ様のお宅で、言葉もろくにしゃべれない。
こちとら子供だっちゅうの、と言いたかったが、
そこは抑えて「オーケー、オーケー。」と流す。

こういう、お茶を濁す態度が日本人の良くないところかもしれない。
が、まともにやりあったら文化の衝突だ。
ユリアの方が年も若いはずだし、我慢我慢。

「今日の予定は?」と尋ねたら
「図書館で調べものをする。」とのこと。
ユリアって親切なのか何なのか良く分からない。
でも、間違いなく我が強い。
という訳で、私は一人でヴィラヌフ宮殿に出かけることにする。

ヴィラヌフ宮殿は、ワルシャワの中心地からバスで20分ほどだ。
距離で言うと10キロ程度。東京駅から新宿駅くらいの距離である。
東京なら「23区内」に収まってしまうが、
ワルシャワでは、ここまで来ると、もう雰囲気は郊外住宅地。
ワルシャワ中心地からのバスも、
ほとんどの系統がこの宮殿前で折り返す。
きっとここから先は、ど田舎で、外国人は立入禁止だ(?)。


宮殿は午後早くに閉門してしまい中に入れなかったが、
庭園だけ見てもとても美しい。
さすが王の避暑地だけある。
庭園は有料のはずだが切符売り場が閉まっていて、門は開いている。
自由に入れる。なぜだ?
ここは有名な観光地らしく、アジア系の人も多く来ている。
英語も久しぶりに聞いた。
隣接する教会では何組もの結婚式が行われており、
純白のウェディングドレスを着た花嫁が、たくさん居た。
式が終わった後、外でお客さん一人一人に挨拶している。
男同士でもキス三回というのは、
カトリック教徒ではない自分には少々違和感がある。
それにしても花嫁さんというのは綺麗なものだ。
自分も結婚式をやりたくなる。

帰ってから、今度はユリア邸で友達とケーキ会。
ポーランド美女三人、プラス、私だ。またクラクラする。
でも彼女達はポーランド語で話すので、話の内容が全然分からない。
唯一、昨日も会ったマルタが英語ができるので、
たまに振ってくれるが、すぐポーランド語に戻ってしまう。
これは私がポーランド語を解さないのが悪い。
ポーランドではポーランド語だ。郷に入っては郷に従え。

お客さん二人が帰った後、ユリアと英語で話す。
「日本ではどんな種類の仏教が信仰されているのか」とか
「天皇家はいつから始まったのか」とか
難しい質問をされて困る。


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