Sunny Keita



  ホーム ポーランド日記 > 10月4日   





10月4日(木) ソーセージ

朝7時ごろに起きる。ユリアはまだ寝ている。
ユリアの仕事は時間が不規則で、昨日と今日は遅番だそうだ。

部屋を観察。
置いてあるものにポーランド語があまりないのは、
英語に興味があり、お姉さんがサンフランシスコにいる
ことが影響しているのだろうか。
そう言えば、ユリアが電話に出るときの言葉は、「ハロー」だ。
ここはポーランドなのに、ちょっと変。

やはりポーランドの冬は寒いようだ。
窓はかなり厚く二重になっており、
暖房もデロンギ・ヒーターみたいな、ごっついやつだ。
(でも、温度調節が壊れていて出来ないらしい。)

そう言えばテレビがない、テレビ見ないのか?
と思ったら、やはり「持っていない」とのこと。
私と一緒ではないか(私もテレビを持っていない)。
が、テレビ局で働いているのにテレビ無しでいいのか?
疑問。

昼食を食べに、旧市街に行く。
広場でポールと会う。
ポールから合鍵を借りる。いいのかなあ...。
でもユリアは、私が「ホテルに泊まる」と言った時、
かなり強く止めたのだ。いまさら追い出されても困る。

ポールを加え、三人で昼食。
行き先は「BAR」という、
日本でいうと大衆食堂みたいなところ。
確かに彼らが言うようにお上品ではないが、
安いし味も十分いける。
(野菜スープ一皿が200円くらい。)

このBARは旧市街の、城壁の外にある。
ヨーロッパ旅行は、今回が初めての私は、
城壁の実物は初めて見た。
と思ったら、これも国立劇場と同様、本物ではないそうだ。
第二次大戦中に、ドイツ軍に破壊されてしまったらしい。
旧市街の建物も原型を留めなかったそうで、
今あるものは復元されたものである。
充分古そうに見えるのだが、実は戦後のものなのか...。

その後ユリアは仕事なので別れ、
私とポールと二人で通りを歩く。
ポールはなかなかのイケメンで、
歩いている間に女友達に三人も会った。
「ワルシャワは狭いから」なんて言っていたけれど、
だったら何で男友達に会わないんだろう。

と思っていたら、男友達のやっているお店に入っていった。
私一人では、(怖くて)絶対に行けない路地を曲がると、
チベットものを売る店があった。
ポールと店員さん達は友達同士らしいのだ。

その後ポールと分かれて一人で歩く。が、やはり一人は怖い。
そこで、ワルシャワ随一の高層建築である、
「文化科学宮殿」に行く。
この建物は「スターリンの贈り物」と呼ばれており、
社会主義をやめたポーランドの人々には、あまり好かれていない。
(だからスリもあまりいないと思い、行ってみたのだ。)

30階に上がって見晴らしを楽しみたかったが、
案内がポーランド語しかなく、
おまけに何やら展示会が開かれていて、上への行き方が分からない。
あきらめて、近くのスーパーマーケットをぶらぶらする。
「ポーランド イコール 元社会主義国 イコール 物が無い。」
という先入観があるがどっこい、物はたくさん売っていた。
ちょうど夕食前で、肉コーナーには主婦の行列が出来ていた。
ソーセージがとても旨そうだが、その場で食べられるものではない。
ちょっと残念。
漬物を樽から取って買うのは日本と同じだが、
違うのはその樽の大きさ。ドラム缶くらいはゆうにある。

その後ヴィスワ川の人魚を見る、
この人魚、足がついているような...気のせいか。
ちょっと小太りである。
戦前の作品のようなので、日常食糧不足で、
食べ物への期待を込めて、ふくよかな作品にしたのかもしれない。

朝から降っていた雨が、少し強くなってきた。
土砂降りというわけではないが、傘が無いので気持ち悪い。
スキーウェアを着て、出かけたのは成功だったが...。
雨宿りに入った建物は、ワルシャワ大学の図書館。
ワルシャワのごく最近の建物は、緑色に塗られているものが多い。
この図書館や、裁判所など。
しかし人間の塗る緑はあまりきれいではないと、私は思う。
ポーランド人の色彩に対するセンスは決して悪くないと思うのだが、
建物を緑に塗るのは、止めたほうが良いと思うが...。

次にマクドナルドにいく。
私は他国でマクドナルドに行くことに興味がある。
同じような構えだが、ハンバーガー以外の味が微妙に違うのだ。
(例えば、香港のアップルパイはものすごく甘い。)

ポーランドのポテトはとてもしょっぱかった。
アップルパイは美味しいが、日本のものより粉っぽい。
それが旨いかどうかは人によるだろう。

ユリア邸に帰ってユリアの帰りを一人で待つ。
9時に帰ると言っていたのに、実際の帰宅は11時だった。
テレビ局の仕事は忙しいらしい。
その後ポールや、友達が来て軽く酒盛り。
でもポーランド語だから全然分からない。
悔しい。


目次に戻る


Copyright 2019 Keita Nakayama         サイトについて