Sunny Keita
 
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ポーランド日記
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10月3日(水) 白鳥の湖
成田空港に朝8時までに行くためには、
国立を4時半の始発で出なければならない。
前日は仕事で案の定遅く帰宅したこともあり、
ずっと起きていることにする。
が、ケイタイの目覚ましがなり、気がつくと朝3時。
寝てしまっていた。
無意識のうちに目覚ましをセットしていたらしい。
危ないところだった。
成田空港から出国するのは、これで4回目。
(香港、サンノゼ、サンフランシスコ、今回)
今までは記入していた出国カードが不要になった。
が、テロの影響で検査は厳しく、それなりに混んでいる。
飛行機はルフトハンザドイツ航空。
全日空との共同運航便で、
ドイツ語、英語、日本語の順でアナウンス。
日本人アテンダントも乗務しており楽だ。
しかし、飛行時間12時間というのは長い。
不幸中の幸いは、
サンフランシスコまでとほぼ同じ飛行時間であり
時間配分の仕方がなんとなく分かったことかも。
ワルシャワへの直行便はなく、
今回はドイツのフランクフルトで乗り換えとなる。
この便には、他国への乗換え客(ほとんど日本人)が、
大勢乗り込んでいる。
こっそり航空券や持ち物などを見たり、会話を聞くと...、
イタリア、フランス、イギリス、等々。
相変わらず日本人は金持ちだ。
フランクフルト空港では非常に心細かった。
人が少なく寂しい。ヨーロッパ人は目が青いので照明が暗い。
それと、これは自分の主観なのだが、
その国の言葉を話せないのが非常に心細い。
(空港だから英語が問題なく通じるのだが、
私は「何でドイツで英語を?」と思ってしまうのだ。)
念のために3,000円ほど、ドイツマルクに両替したが、
全く使わなかった。
帰りに寄るときはビールを飲むと決める。
経由地なので(?)出国審査なしでワルシャワ行きに乗る。
こんどの飛行機はB737で小ぶり。
シートが革張りで、古いなりに格がある。
が、とても揺れるので怖い。
また、日本人が自分一人しかいない(ような)のも心細い。
ワルシャワに到着。
「地球の歩き方」通りの手順で、
簡単な出国審査を受け、税関はノーチェック。
ポーランド語となるともうどうしようもないので、
信念を曲げて、審査官には英語で挨拶。
それがいけなかったのか、この審査官、不愉快そう。
表に出るとユリアが待っていてくれた。
サンフランシスコでは長かった髪が、
ベリーショートになって別人のようだ。
この時点で、私は自分で努力することを放棄し、
便利な添乗員さん(ユリアのこと)に頼り切ることにした。
初めて見るワルシャワの街並みはちょっと薄暗く、
と言っても、着いたのが日没後だから薄暗いのは当たり前。
街は人や車や路面電車(トラム)で大混雑、活気がある。
道路は広く、歩道と車道の間には緑地帯があり、
公園も至る所にある。とにかく緑が多い。
ユリアは、どうやら劇場に連れていってくれるらしい。
「音楽と踊りだけど、いい?」というので喜んで付いていくと
演じられていたのはチャイコフスキーの「白鳥の湖」。
日本でもお馴染みなので楽しめた。
演奏とバレエで、せりふがないのも助かった。
が、到着直後なのでとても眠い。半分は寝ていたかも。
「この劇場は古いの?」と聞いたら
「古くない、第二次大戦の後に作られた」という。
確かに建物に”にじみ出る古さ”が感じられない。
ポーランドの各都市は、ナチスに徹底的に破壊されたとのこと。
元の劇場がいつ造られたのか、後で調べてみよう。
(調べてびっくり、ここは国立劇場。
1833年建設、1965年再建。)
バレエが終わって、地下鉄で帰宅。
「地球の歩き方」には、”地下鉄は物騒なので
乗らないほうが良い”と書いてある。かなり心配。
実際、ポール(ユリアの彼氏らしい)も、
「俺がおまえの後ろから続いて乗る」と言った。
ポーランド・スリのカモ攻略能力は、非常に高いようだ。
ユリア邸アパートにお邪魔する。
「ワンルームで狭いよ」と言っていたが、
同じワンルームでも、日本の我が家の三倍はある。
おまけに庭までついている。
部屋の中は、ユリアらしく”美術っぽい”ものがごろごろ。
かわいい子猫ソニアが出迎えてくれた。
ポールの持ち物であるという、寝袋を貸してもらう。
「床に寝てもらってもいいかな?
日本人は床で寝るっていうから、大丈夫かと思って。」
とユリア。ちょっと違うんだけど...。
まあいいか。おやすみなさい。
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